いつものアイツ

 次の日。
 席替えがあった。
 私たちのクラスは、学級委員長がくじ引きで決めることになっている。だから、みんな学級委員長に頼むぞ!という顔をしている。

 私たちのクラスではジンクスみたいなのがあって、
 「一番後ろの窓側、席番号は20番と21番。片思いの人が両思いになる」っていうのがある。
 

 実際にあったことがあって、書道部の美樹ちゃんは、バスケ部の優斗くんのことが好きだったらしい。でも2人がジンクス席に座ると・・・両思いになっていつも幸せそう☆


 そして、運命のくじ引き。
 「涼とジンクス席になりますように☆」





 東さん、20番。
 学級委員長の声。


 いよいよ涼の番。
 木戸くん、5番。

 涼とはジンクス席になれなかった。
 でも、奇跡が起きた。

 21番の子が、
 「先生、オレ、目が悪くなったみたいでここから見えませーん。」


 じゃあ、木戸、コイツと変われ。






   ☆やったーーー☆




 うれしくてたまらなかった!!!
 先生も
 「優秀な奴とバカな奴がコンビか・・・東、そのバカに教えてやれよ!優しくな!!」


 それからの学校が楽しくなった☆


 そして、璃李から
 「麻由、譜陰気変わったー。」

 あわてて、
 「そ、そんなことないよ。」

 かんじゃった。



 これから、私の性格が変わったみたいに、毎日が楽しくなっていった。