ー・・・ピンポーン
ガチャガチャ!
ドタドタドタドタ!
「そうくん!!!」
部屋のドアを開けようとした俺の腰に体当たりのように抱きついてきた千代梨を慌ててひっぺがす。
「お、おい。やめろっつってんだろうが!そ、そのすぐ抱きつく癖!」
自分よりずいぶん背の小さいちよりを見下ろしながら言うとムスッとほっぺたを膨らましてボスっとベッドに腰を下ろした。
「もう、いっつもいっつも颯くんは千代梨に怒ってばっかりでいやだ!お父さんみたい!」
なにか、訳のわからない奇声を上げながら俺の枕に顔を埋めている。
愛しい愛しい人。
言葉が、愛してるが溢れそうで、零れそうで、少しだけ怖い。
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