~美紅side~

私には中学校の頃、麻奈という大親友がいた。


...でも、裏切られた。

「麻奈ー!」

「何ー?」

「一生、仲良くしようね!」

毎日、そんな楽しい日々が来ると思ってた。でも、ある日。

「美紅...ちょっと来てほしいんだけど...」

麻奈が何か様子が変な感じで、私を呼んだ。呼ばれた場所は、プールだった。

「え?何??」

「よし、麻奈、えらいぞ!」

あれは、いじめの女王、友紀だ。なにか、嫌な予感。

「おい、美紅。私の大親友の麻奈と、一緒にいないでくれる?」

「え、、、」

「あ、麻奈がなんか言いたいみたいだわ。」

「私、美紅がいつもべたべたとついてきて、本当にきもくてたまらなかった。今度からは
べたべたしてこないで、あと、私たち、いつから、大親友になったっけ?」

「麻奈、どうしたの?」

「麻奈、嫌だってー。だから、もう麻奈と関わるのやめてくれる?」

「やだっ!!!」

「わかんねークソ女だな。麻奈、やっちゃって。」

「うん。」

私は、麻奈にひっぱられて、プールサイドで、正座をさせられた。そして、
その瞬間...

「く・・・くるしいっ!」

「自業自得、お前が麻奈の気持ちわかんねーからだろ。」

大好きな、麻奈に、頭を押されて、冷たいプールに顔が入る。
くる...しい....お父さん、お母さんありがとう。。。私今日で死ぬんだ。
そして、私は、目を閉じてしまった。

...なにか声が聞こえる。お母さんの声??

「麻奈、麻奈」

私は、少しずつ、目を開いた。

「あ...れ?私、生きてる?」

「そうよ、あなたは、先生に助かったの。」

「なんで、私生きてるの???」

「あなたは死にたかったの?」

「ええ、そうよ。だって、大好きな親友に裏切られたんだもの。」

バシッ

一気に、涙がこぼれる。

「何、バカなこと言ってるの!命に感謝しなさい、親友に裏切られたからって、
大切な命を捨てちゃだめ!友達なんて、すぐできるけど、命は、死んだら、それで
おしまいなの!」

「ごめんなさい...」

でも、お母さん...わかって。。。信じてた親友に裏切られた、この辛さを。。。

そしてから、私は、友達なんて、必要なかった。友達なんて信じれなかった。