隣で涼川が息を呑むのがわかった瞬間、理解した



こいつが、涼川の父親だと




「…君は誰かね」




俺が口を開くより先に、男が話し出す




「…人に聞くより、名乗る方が先でしょう?」



「いいからお前が先に言え」




…このジジイ、礼儀無視かよ




「……っ、ねぇ…っ」



「涼川?」



「あの人、わたしの…っ」