席を立ってついてこようとした真矢から逃げようと食堂を出ると、
「ご飯残したらダメじゃん。メイドさんに迷惑だよ」
と言う真悟の声が聞こえた
その後、イスの引く音がしたから、多分真矢は大人しく朝食を食べ出した
真悟に感謝して、足早に病院へと向かった
「……あら、来たの?」
病室の戸を開けてすぐ、ベッドに腰掛けた涼川が俺を迎える
「こんなに朝早くからなんて、よっぽど暇なのね」
…嫌味と嘲りで、俺を迎えてくれる
「お前に言われたくない。…今日、春真さんは?」
「仕事。夕方くらいに少し顔出すと思うわ」
「…そうか」

