「兄さんに愛情をたくさんもらってるのに、足りないなんて、おかしい」



「おかしくない」



「おかしい…!だって、本当に兄さんと沙夜ちゃんはわたしを愛してくれてるのに!


“足りない”なんて、おかしいよ…!!」




ポタポタと、涙がこぼれ落ちる



絨毯にシミを作らず、ただこぼれる涙は、すごくキレイで



泣いてる涼川が、とても儚く思えて



触れられないことをわかってても、抱き締めた