「兄さんと沙夜ちゃんがわたしのこと愛してくれてるから今ここに存在してるのに。


あんなやつに抱かれるために、存在してるわけじゃないのに。


……なんなんだろ。もう、身体に戻ろうなんて思わ「戻れよ」




言って欲しくないことを言おうとした、涼川の言葉を遮った



半分しか減ってない夕飯を放って、顔をうつむける涼川の前に立つ




「……戻るなんて、そんな簡単なことじゃない」



「あぁ」



「今日だって、あいつは来た」



「…見た」



「すぐ後に来た兄さんが殴って止めたけど、身体が震えて仕方なかった」



「………っ」