「帰りたい」



「我慢だ。耐えてくれ」



「……」




ゆっくりゆっくり時間をかけて車を降りると、待っていた真矢が右腕にしがみついてきた




「瞬ちゃん!会いたかった!」




俺は会いたくなかった



しかも右腕って荷物持ってんだけど




「あのね?年末年始、こっちで過ごすでしょ?部屋、一緒がいいな」



「断る」




なにを言い出すんだこの女



ルックスは一般的に見たらカワイいんだろうが、俺はイヤだ



精神的にも、肉体的にも拒んでる