「怒らない?」



「さっさと言え」



「あのね?俺は知らないんだけど、なぜかあいつ、今回のこと知っててさ」



「誰だ」



「………小林真矢」



「停めろ。Uターンだ」




カバンを持ち、走行中の車から降りようとドアに手をかけると、後ろから真悟の腕が腰に巻き付いた




「ほんと待ってくれよ!俺だけにするなよ!あいつ絶対なんかやらかすから!」



「あんなんと一緒に年末年始を過ごすなんて耐えれん」



「俺だってそうだよ!変わりにいいこと教えてやるから残ってくれ!」



「本当に価値があるなら聞いてやる」