「ギリギリ姉貴から逃げられた」




家の前に停まっていた真悟の車に乗るなり、そう言われた



それもすっげー清々しい笑顔で



こいつ、絶対勉強する気ねぇな




「で、今回は誰を誘った?」



「…バレてる?」



「毎回だからな」




真悟は笑っているが、こっちはそうもいかない



泊まりで遠出をするときは、必ず俺に黙って変な女を誘ってる



もしくは、現地で調達してる




「いや、実はさ」



「なんだよ」



「ほんと、俺のせいじゃないんだけどさ」



「……」