「高校卒業したら結婚できるんだよ…っ」




妄想に目を輝かせている真矢を放って、屋上を出る




「あの子」



「ぇおっ!?」




突然横に現れた涼川に驚いて、つい変な声を上げてしまった



涼川は、クスクス、…じゃなくて、ゲラゲラ笑い出す




「なに今のっ?“ぇおっ!?”って!アハハハハ…!」



「お前がいきなり出て来るからだろっ?」



「わたしを忘れていた君が悪い」



「…そう言えば」



「ん?謝ってくれるの?」



「誰がだ。…真矢だよ。あいつ、お前が居たのになんの反応もなかったな」