家に入って、
松平 翔に部屋の案内をしていた。

「それで、ここがトイレで…
ここがキッチンだよ!」

「愛美ん家ってでっかいな、まぢで」

「…ありがと」

「あっ、俺の部屋は?」

「多分二階の右側の部屋だよ
左側は私の部屋だから!」

「ふーん」

ん?

部屋が隣ってことは…

えーーーー

どどど、どうしょー汗

あわあわ
考えてるとき

「愛美、腹減った」

「えっ、あー、ぅん。今からつくるね。
ってかなんで呼び捨て?」

「だって今から義理の兄妹だし?
あっ、愛美って誕生日いつ?」

「えっと、10月4日だけど…?」

「じゃぁ、俺は5月12日だから
俺がお兄ちゃんだな」

「あっ、そうだね…」

「これからよろしくな
愛美ちゃん?」

首をかしげる松平 翔。

可愛ぃー

ん?

私って松平 翔が苦手なはず。

なにときめいてんだ?

「よろしく!
わ、私今からごはんつくるから」

「あぁ」

キッチンに行く途中
机の上に一枚の紙があった。

そこには


愛美へ

お母さんと新しいお父さんで
ハワイに行ってきます!

愛美は
料理とか上手だから
家のことは任せるわ。

3カ月ぐらいの
新婚旅行です。

では
行ってきますね

母より

「えーーーーー‼」

「ど、どうしたんだょ!」

「あっ、えっと、これ…」

母からの手紙をわたした。

ど、どうしよう…

これから3カ月2人きり⁉

心臓がもたないょー!

…心臓がもたない?

あははは

ないないないない

私ゎ松平 翔が
苦手の中の苦手!

「へぇー、
俺のこと苦手の中の苦手なんだ」

「えっ?」

まさか
また思ったこと口にだしちゃった⁉

「わかったょ
今度から関わらないようにするから」

ズキっ

あれ?

胸がチクチクする…

なんで?

「じゃぁな
晩飯は友達と食べるから」

「えっ…」

ガチャ

バタン


シーーーーン

静かだ。

慣れてるはずなのに…

松平 翔がいなくて
こんなにさみしいなんて…

あっ
わかった。


松平 翔が好きなんだ。

さっき思ってた
苦手の中の苦手って自分の思い込み。

「待って…
待って!松平 翔‼」

ドタドタ

ガチャ

バタン

まだそこにいる松平 翔

「待って!松平 翔‼」

振り向く松平 翔

制服でもかっこいい…

「ま、松平 翔!」

「んだよ」

「私…私!
松平 翔が好き」

「はぁ?」

思いきって告白したけど…


恥ずかしい…

人生始めての告白。

「だから、いかないで…」

ぎゅっ

えっ?

なに?

なにごと?

「地味子にそんなこと言われてもなぁ」

「……」