カツカツカツ

急に
松平 翔が廊下で
「もぅ
学校にだれもいないんだし
学校から帰ろうぜ」

「は、はい」

「それと、敬語禁止」

「えっ!」

タメ口なんて
無理だよーー

松平 翔は
遠い存在の人だし…

私みたいな
地味子がそんな…

「敬語で話されると話しづらい。
これから一緒に住むんだし?」

「私は敬語が話しやすいっていうか…」

「俺が無理。わかった?」

ギロっ

うわっ、睨まれた…

しかも怖い!

「は…ぅん、わかり…わかった」

「ょし
ってか、まだつかないわけ?」


あっ、

外に出てたんだ…


「そこの角を左に曲がってすぐ…だよ」

「ふーん」

気まずい…
気まずい気まずい!

名に話そう…

「愛美ん家ってここ?」

「ぅうん、その隣」

「うゎ!
でっけぇ家だな!」

「そ、そぉかな?」

私のお母さんは
大企業の女社長だからかな?

家に来る友達みんな驚くんだょね。

松平 翔は
キラキラした目でこっちを
見ている。

なんか
可愛ぃ…!

「あっ、えっとどうぞ」

門を開けたら
広い庭が広がっている。

「うゎっ」

「あっ、ごめん!
こら、マロン!」

家で買っている
ポメラニアンのマロンが
松平 翔に向かって飛びついた。

「いいって!
愛美ん家っておもしろいな」

ドキっ

不意に笑った松平 翔の笑顔に
キュンってしちゃった…

これから
どぉなるのぉー⁉