「えっ、
なんで翔くんが藤宮さんを⁉
ありえなぁーい!」

「翔のやつ
なにするんだろぉな(ニヤニヤ)」

そんな
言葉ばっかり聞こえる…

ってか
どっ、どこ行くのぉー⁉

松平 翔に連れてこられたのは
理科準備室。

「あ、あのー…」

「お前の家ってどこだ?」

「えっ?」

「だから
お前ん家ってどこ?」

わけわかんない!

なんで私の家なんて知りたいんだろう

「あの、なんで私の家を
教えないといけないんですか?」

松平 翔は
ポカーンとしている。


なんか悪いこと言ったかなぁ?

「お前、
お前の親から聞いてないわけ?」

「なにを?」

私の家は
両親が離婚して、
お母さんと暮らしている。


お母さんなんか言ってたなぁ

なんだっけ?

髪を結ぶのに集中してて
聞いてないやっテヘ

「お前の母さんと
俺の父さんが再婚すんだよ」

「へぇー…
って、えーーー‼」

「聞いてなかったのかよ」

「いゃ…あのっ…えーとぉ」

「っつぅーわけで
家、どこ」

「急にそんなこと言われても…」

なんで
聞いてなかったんだろぉ!!

愛美のバカバカバカぁー

「…わかった。
今日、一緒に帰ろうぜ
お前ん家わかんねぇしな」

「む、ムリムリムリー‼」

「なんで」

「なんでって…」

松平 翔と一緒に帰ったら
クラスの女の子達から
いじめられちゃう!

今までの
努力が水の泡!

「ん?」

「あの…そのぉー…」

「早く言えよ
授業始まってるんだぜ?」