きみと…(恋愛短編集)

な…なんなのよ!!
自分の用件だけ言っておいて
あたしは放置な訳!!
もうワケわかんない!

「沙織… そんな大声出すと近所迷惑」

落ち着いた声であたしに話しかける人物は一人しかいない。

「耀太…」

じっとあたしを見た耀太は口を開いた

「友美ちゃんからメールがあった
『沙織が女子高生脅すバカな事しようとしてるから止めてやって(>_<)』って…」
あたしは一瞬頭を抱えた。そして
「真琴くんからは電話でこう言われた
『あんたんとこのバカな彼女が校門に立ってて迷惑。みさきに被害が及んだら
只じゃおかないから』
ってね」

友美…ありがと
あたしバカな真似しなくてすんだよ…

浅岡真琴
あんたの彼女思いは筋金入りね…

それはそうと耀太はシュンとして

「一番情けないのは俺かな… 友美ちゃんや真琴くんに迷惑かけて好きな子一人守れない…」

「……………」


あたしはなにも言えなかった…
いや違う…

ほんとは分かっているのに…
言わなかったのだ…