風をきって進む。 桜の花びらがひらりと私の目の前を かすめる。 地に落ちるそれは、とても儚く、脆い 存在に見えた。 目を細める。 ―脆いのはヒト、か。 自嘲するように笑う。 その笑い方すらも白々しく感じた。