「なっ 男連れてくるとかなんなのよアンタ――」 「絵里!」 震える声で話す彼女の後ろから突然呼ばれ、絵里と呼ばれた彼女が振り向いた。 私と小林君もつられて見ると――― 「………沙智」 「広瀬君…」 メガネをかけた男の子と、その後ろに広瀬君が立っていた。 「えっ えぇ! 沙智…?沙智って…!」 絵里と呼ばれた彼女は、私と広瀬君を交互に見て狼狽えている。 .