―彼氏と彼女―





「えっと、」



 ………どうしよう。


 いきなりの不意打ちに頭が機能しない。




「ねぇ! もしかして、この間私達を見てた子だよね?」



 女の子は私の動揺なんて知る由もなく、短いスカートが風で揺れるのを気にもしないで、いきなり笑顔で話しかけてきた。



「あ……は、い」


 彼女が覚えていた事にビックリした私は、恐る恐る返事をした。

 私の返事に彼女の顔はパァーっと明るくなり、


「やっぱり!
 何々? もしかしてタカ君に一目惚れしちゃったとか?

 多いんだよね〜!他校の子達が待ち伏せするの!

 ……でも」