―彼氏と彼女―





 ドアをゆっくり開けると、彼は机のプリントから、私を見た。


 けど、すぐにまた、プリントに目を向ける。





 ……やっぱそうだよね。




 私はさっき誓った挨拶もせず、ゆっくりとさっきまで座っていた場所まで行き、ノートを探した。



 聞こえるのは、小さなグラウンドからの声だけ。








 ノートを見つけると、チラッと彼を見る。



 彼はシャーペンをクルクル回している。