「……このまま別れてあげたほうがいいのかな…」
こんな私を彼女にしてくれて、毎日一緒に帰ってくれた彼に、感謝こそすれ、恨むなんて有り得ない。
―――例え、新しい彼女が出来てたとしても。
「―――沙智が決めることだけどな」
言って、小林君は最後の一口を食べて、満足そうにコーヒーを飲んだ。
……小林君が言い始めたんじゃないか…。
さっきの出来事といい別れる決意といい、私は、きっと一人じゃないから狼狽えたり泣いたりせずにいられるんだと、目の前の小林君を見ながら何故か冷静に考えていた。
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