―彼氏と彼女―





 スタスタ歩く彼に合わせて小走りで着いていく。

 広瀬君とは逆な方向に。


 彼から段々離れていくからか、手が温かいからか、何故か分からないけどホッとした。


 ……あのままあそこにいたら、きっと泣いてた。



 流れる景色を横目に、小林君の背中を見ていた。










「ほら食えよ」



 あれから近くのカフェに入った私は、何故か勝手に注文された“ジャンボストロベリーバナナチョコケーキパフェ”なるものを食べさせられて。



「ううぅ」


 「全部食べないと帰れねぇから」と訳の分からないことを言われて、死にそうになっている。