―――誰かいる…? 廊下に着くと、図書室のドアから灯りが漏れていた。 今は放課後。 部活動がない生徒はすでに帰っていて、廊下は静まり返っている。 ドアからソッと覗くと、男子生徒が一人、長机に座っていた。 途端に、心臓が痛いほど暴れまくる。 フワフワの栗色の髪。 あれは―――彼だ。 .