言い終わるか終わらないかで彼女の口を塞いだ。 絶対、離さない。 離せない。 だって、俺がどれだけお前に惚れてるか、お前はまだ分かってないから。 分かってないから、俺がお前から離れていくって思うんだろ? そんなお前から離れるなんて、あり得ないだろ? 「沙智…」 俺の呼びかけに、酸欠状態の彼女は何も答えない。 ただ、俺にしがみついてるだけ。 .