「うるせぇ」 言って、電話を切った。 ……明日は一緒に帰れないか…。 帰ってメールしよ。 ……いや。たまには電話でも…… 一人ブツブツ呟きながら帰る俺の姿はあまりにも滑稽だ。 まだ沙智との距離は埋められない。 でも、いつかきっと、この距離をゼロにしてやる。 時間はたっぷりある。 逃がすつもりも放すつもりもないからね。 だから、君は変わらないでいて。 誰の目にも留まらないように―――… そんな俺達は、“彼氏と彼女” .