――――1年後。 電車が駅に到着すると、俺は迷うことなく改札を抜けコンビニ前に立つ。 いつものように、まだ来ぬ彼女を本を読みながら待っていた。 これは、高校生になってからの俺達の日課。 ……まぁ、俺が無理やり取り付けた約束みたいなもんだけど。 しばらくそうして待ってると、電車が到着した。 多分、あれに乗ってるな。 「ごめんっ 電車遅れてて…」 ガヤガヤと人混みの中。声に、顔を上げると。 息を切らし赤い顔で小走りに近づいてくる彼女が目に入った。 .