この日から、私と広瀬君は“彼氏 彼女”になった。




　毎日のように放課後は一緒に図書室に行き、一緒に帰る毎日。


　冬休みは一度もデートもせず、ひたすら彼の受験勉強を見ていた。




　……そして、二月。


　彼は見事、第一志望の高校に受かった。




　私は、この付き合いは彼の受験の為の枷だと初めから分かっていたから、卒業と共に終わる関係だと思っていた。




　そして、卒業式―――



　私の視界には、彼の後ろ姿ではなく、校門で私を待つ彼の姿があった。

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