……来なくてもいいなんて……嘘。



 だって、こんなにも会いたくて仕方ない。








 問題を解いてるときの伏せた瞳。


『受かった』って学校で私に教えてくれた時のはにかんだ顔。


 待ち合わせのコンビニで私を待っててくれる姿。


 帰り道、私の学校での話を聞いて笑う顔。




 全部、全部が大切な時間だった。











「……広瀬君…」



 言葉は白い霧となり、冷たい空気に流されていく。


 私の小さな願いと共に……