何言ってんだ、お前…的な目で私を見るけど……


「また振られるかもしれないのに…」



 私の言葉に、彼は自信満々に、

「それはないね!」

 終わらせた。




「……何で小林君は言い切るの…?」


 目を手元の箱に向け、ジッと見ていると―――



「……逆に、あいつの気持ちに気づかないお前が凄いよ」



 少し呆れた声で私に言ってくる。

 そして私の手元の箱を奪い、あろう事か私の頬をつねって、


「お前のいけないのは、人に聞くくせに、下を向いてることだ。

 試しに今度、あいつの顔をジッと見て見ろ。
 そしたらバカみたいなすれ違いはなくなるから」


 言いながら、頬にあった手を私の鼻に持って行き、今度は鼻をつまんだ。