「もしかして……元カレに関すること?」



 私の沈黙に彼は気づいたのか、正解の90%を当てた。




「え、と、バレンタインの、買い物を……」



 言うと、小林君はいきなり私の肩を叩いて、


「気まずそうにすんなっ
 すげー恥ずかしいだろ!」



 言って、痛みにしばし動きを止める私を心配する様子もなく、スタスタと先を歩く。



「ううぅ……本気で叩いたでしょ……」


 後ろからヨロヨロとついて行くと、小林君は振り向き「ざまーみろっ」と舌を出した。



「こんなイイオトコを振った罰だ!」



 彼のその言葉に、胸が小さく痛んだ。