雪がちらつく二月。


 街はバレンタインの飾り付け一色になる―――…






「宮田さん、またねー!」

「バイバーイ!」



 下駄箱で靴を履き替えてると、部活に向かうクラスメイトから声をかけられた。



 まだ馴れない私はハニカミながら、


「バイバイ」


 小さく手を振った。





「ぶっ」


 声に咄嗟に振り向くと、小林君がお腹を抱えて笑ってる。



「――ひど…っ み、見てたの…?!」