目を開けると、絵里さんの見た事ない笑顔がそこにあって。



「――完璧。

 沙智、綺麗になったよ」


 そう言って鏡を私に渡した。

 それを受け取り、小さく深呼吸すると、思い切って鏡を見た。





「あ……」



 ―――これが、私……?


 私の戸惑いに絵里さんは笑いながら、


「今からこのメイクの仕方を教えるから。
 明日から自分で出来るように練習しなさいよ」


 力強いその言葉に、慌てて「はいっ」と返事をした。




 それから、一緒に買った白のニットセーターにショートパンツ。 青のタイツに着替えた。