また誰かが階段を のぼってくる 音が聞こえる。 空也はさっき帰ったから お母さんかな・・・。 「しおり、明日高校の入学式だよ? 学校行ける?」 ドアの向こうから 悲しそうなお母さんの 声が聞こえる。 声に元気がない。 そうさしたのは あたしなんだね・・・。 「行くよ。」 勢いよくドアを開け ニコッと笑った。 隼人のことは忘れよう。