「…っ、」
震える手で差し出された紙を受けとる。
少年少女育成都市『ウェール』。
長い長い戦争がやっと終わった私の国、カナミネリアは多くの戦災孤児がいる。
私も戦争で親を無くした者の一人ではあるが先日成人したのだ。
つまり20歳になった。
…選ばれてもおかしくは無いのだ。
震える手を落ち着けて、紙を開いた。
───ロア・キーリア様。
貴女は少年少女育成都市『ウェール』政策にて働いていただくことが決定しました。
下記の日時に指定の場所までお越しください。
なお荷物は付属の鞄一つに入るものに限ります。
(略)
なんと言うことだろう、私は"育成者"に選ばれてしまった。
カナミネリア北東に位置するカナミネリア国離島。
そこに少年少女育成都市『ウェール』はある。
ウェールに行くには船を使う。
一度入れば十数年は出れない。
ロアはため息をついて紙を机に置いた。
