奈美との出会いから別れまで、赤裸々に辰巳に話をした後、


辰巳はしばらく黙った後、口を開いた。


「お前、自分の後ろ向きな性格で奈美さんの心を踏みにじり、結局は逃げたんだろ」


少し怒った口調で辰巳がそう告げ、僕は何も言い返す事ができなかった。


そんな何も言えない僕に対し、辰巳は更に追い打ちをかけるよう、強い口調で言う。


「お前さぁ…、本気で人を好きになって、最後までその人を守りたいんだったら、諦めないで頑張るべきじゃねぇのか!


奈美って人は、お前のどこが好きになったんだ?お前が一生懸命仕事に取り組み、一生懸命生きようとする姿勢や生き方に共感し、お前の告白を受け入れたんじゃないのか?!


違うんか?!」