桜の木の下で

辰巳は続けた。


「お前が寝ながら涙流す姿見て、春輝と、お前の事を考えていた。もしかしたら、お酒で奈美って人を忘れようとしているんじゃないかって…」





そうだったんだ…


春輝もそうだが、それ以上に辰巳は俺を思っていてくれたんだ。


辰巳の優しさに、僕は窓の外を眺めながら、涙を流していた。