辰巳達と花見をして約一週間が経った。


あの日以来、辰巳とは電話もメールもしていない。


ただ毎日を平凡に過ごしていた。


「今日も良い天気だね」


バイト中、お客がいない時間に同じシフトに入っている北川さんが窓の外を見て言う。


「そうっすね…」


時折舞い散る僅かな桜が、僕の心を切なくさせた。