退院の日~


ママが迎えに来てくれた。


相変わらず、その小さな体で、私の重い荷物を軽々と持ち、退院の手続きも全てをしてくれた。


ママって……確か同じ干支だって言ってたっけ、私と同じうさぎ年。


……って事は一回り、12歳も年下なんだ。


でも……精神年齢が、私よりもずっと年上のお姉さんに見えるのは何故?


ほんとに不思議だ、
ママの人生にはいったい何があったのかな?


そう言えば……
ママとえりさんと私はプライベートな事なんて一切話すことはなく……
ただ仕事だけで繋がっている関係だった。


今回……
私の体調が崩れたから、たまたま自分の事情を話してしまったけど……
私は、ママの事情なんて何も知らなかった。



病院から出ると、タクシーが止まっていた。


私はママと乗り込み、久しぶり我が部屋に帰った。