昔のリアルな光景を目の前に、気がつくと部屋の中にいた3人は消え
ぽつんとあたしは立っていた。

「ゆみちゃん、ママちょっと出かけてくるから」

その声に振り向くと母が玄関に出て行く時で

「うん…」

今度は7歳くらいのあたし。

7歳のあたしは少し不満げな顔で母を送り出した

母はあたしが小学校に入学すると、よく外出するようになった。

だいたい、ギャンブル系
朝から夜中、時には雀荘に泊まったりして、帰って来ない日もあった。

子供のあたしは横で一人
テレビゲームを始めて。

父が出かける度にお土産で買ってくるゲーム。
しまいきれないぐらいになっていた。



「ママなんか…
      大っ嫌い」



テレビゲームをしてる子供のあたしが、泣きながらそう呟いた。

今日もまた夜は一人だ。
きっと、淋しくてどうしようもないんだろう

大人になったあたしは
今なら母が何故家に帰ってこないのかが、少しは理解できる
けど
この当時のあたしには
理解する経験も感情もなくて、
ただ、見たもの
感じたものを
全て吸収してたから、
母が憎くてしかたなかった。


死んでほしいくらいに。