「ゆみちゃん、あなた
ちょっと、知恵おくれじゃない?」

目の前に後妻。
あたしはおばちゃんと呼んでた。

「そんな事ないもん…」

横には中学校一年生の
あたし

「じゃあ、なんでこんなものも、まともにできないの?」

テーブルにはテスト用紙

50点満点中
国語18点。
数学12点
英語にいたっては4点

「あなた、頭がちょっとゆるいのよ」

馬鹿にしたように笑うおばちゃん。

「次は頑張るよ」

横のあたしは膨れたように口を尖らせた。

「無理でしょうけどね」

おばちゃんはそお言い立ち上がると部屋から出ていった。

横のあたしはテスト用紙を束ねると、悔しそうに丸めていて。

「あ、ゆみちゃん…」

そこにまたおばちゃんが現れた。

その瞬間に家が消えて暗闇に戻され…

「あなた、やっぱり知的障害者よ」

目の前におばちゃん。

昔のあたしは消えてて

「頭が変なのよ」

『ち、違う…』

あたしは動けなくて

「それに、その話しかた
変だし」

『……て……』

「あなたがいるから籍入れたくないのよ」

「あなたが娘なんて
ぞっとする」

昔のあたしが言われ続けた言葉…

『やめて!消えてよ!』

あたしは耳を塞ぎ目を閉じた