その時後ろから






「ほっとけ!うるさい、静かにしろ。」





風牙くんがいつも二人の喧嘩を
止めるときに言う言葉が聞こえ、





急いで後ろを振り向くが
風牙くんの姿は見当たらなかった。





「心音ー?また泣いてるの?」




有紗ちゃんの言葉で
自分が今涙を流している
事に気が着いた。




「大丈夫…大丈夫だから。心音。」






「心音ちゃん!あいつは
あんな事で死ぬ奴じゃない。
あいつは死んでも死にきれないくらい
心音ちゃんの事を大事に思ってる!」






そう言って竜稀くんは、
大きな手を私の頭に乗せた。