それってもしかして----

「私もね、10年前に初恋したんだー。
その子はね、クラスの真ん中で明るく笑ってて。
あんまり話したことないのに目で追ってたんだ!
それで、雨の日に猫を助けてたら私も流されちゃって。
その時に彼女が警察を呼んで助けてくれて、私とっても嬉しかったんだ。
それから、毎日その子と屋上で話すのが日課になってて楽しかったんだ!!
でも、急に私から居なくなっちゃって…。」

「もしかして、望って『だめ、人の話は最後まで聞く!でしょ?』」

これも、彼女が言ってた言葉。

「でも、彼女なら僕を見っつけてくれるって思ったんだ。でも、これじゃあ、ねぇ??」

「うぅ…ごめんね、望くぅん。ごめんね。見つけれなくて…。」

「ううん。愛梨ちゃんは悪くないよ。勝手なことをした俺が悪いから。」

俺は君を泣かせてしまった。

だから、もう――――

「望くん、私望くんの事『だめ、俺愛梨ちゃんを泣かせちゃったから。』」

「そんなことない!!どんなことされても望くんは望くん!!だから、望くんと『じゃあ、俺から言わせて。』」