「私ねー、初恋したあのが10年前なんだ。」

いきなり話して迷惑じゃないのかな?

「なになにー?愛梨ちゃんの初恋のお話-?」

「うん。それでね、その彼に恋したきっかけはね、猫を助けようとした彼を助けたからなんだ。その日は大雨でねちょっとだけ深くなった川に猫が流されてたの、その猫を助けようとして流された彼を見つけて、近くの交番まで言って必死に助けを求めたんだ。
これを、助けたって言うのか分からないけど、その後から彼とは仲良くなったの。」

「その彼はたぶん助けてもらったって感謝してるんじゃないかな?」

そうなのかな?

「そうだといいなー。なんてね。
それでね、いつも、屋上で大好きな彼と大好きなチョコレートを食べるのが幸せだったんだ。」

コレが私がいつもやってることっと同じ。

いつか、彼が来るんじゃないかって期待してたのかも。

「私も似た幸せがあるんだ。」

望幸せ?

「なぁに??聞きたいな。」