恋花火

その日もまた涙を流して…
1日を終えた。


次の日は、案の定。
あたしの噂であふれている。
そうだよね。
だって高校生の女の子が、顔にあざをつくって額を包帯で覆って登校してるんだもん。
おかしいよね。

それで誰かが手を差しのべてくれるんじゃないの?
みんなは軽蔑する一方なんだね。
もうやだ。
こんな人生。
死んだ方がましだよ。

『んなんだよっ、見んなよ』

あたしの何かがキレた。
こんなんだから友達なんてできないのに。

「やだーぁこっわぁい」

あたしに1人くらい同情してくれるひといないの?
軽蔑…しないでよ。
こんな教室いたくない。


**

久々に鏡を見た。
トイレの鏡は汚れてる。
綺麗な鏡じゃない。
あたしの醜い顔がこの鏡に合っている。
醜いよ…
これが女子高校生かよ。

『…ひっく…ぅぅ…ぅ…』

なんであたしだけ。
なんで…

『ぃゃぁぁぁぁぁぁぁぁ』

痛い痛い痛い
腕が痛い痛い痛い…
心が
痛い…