恋花火

To 光大先輩
件名
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わかった

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器用に文字を打つ。

》送信…

このボタンを押したからには…
行かなきゃいけない。
あたしは軽く手を挙げた。

「どーした七川?」

授業中ということもあり、
みんなの視線が一気に向けられる。
ただ、あたしが言う一言。
みんなは予想してるだろう。

『お腹痛いんで帰らせて下さい』

ほら。
目を合わせて
【また?】 【いっつもじゃん】
小声の会話があたしの耳には聞こえる。
先生も、同じこと思ってるんだろうね。


「またか…?」

『…はぃ…』

仕方ないじゃん。
あたし、頼れる人いないんだもん。
このクラスにいる時間、少ないから。
友達なんていないんだもん。


どうにか理由をつけてあたしは校舎をでる。