なんとか切り抜けられたようだ、
「てかさ、昨日のテレビ見た?」
「あ、あれ?見た見た、すげー面白かったな」
テツの一言で、話題は完全に変わった
それからの30分間、冷や汗をかきながらも、問題なく、過ごすことができた
昼休みのチャイムが鳴り、俺たちは、カバンを引っ掴んで、急いで、屋上から、去る
そして、カバンの中を見ないように、しながら、5、6限の授業を受けた
HRの時間になった、うちのクラスの担任の野田は、よく言えば『熱血教師』、悪く言えば、『ただの暑苦しいおっさん』だ
野田は、教卓の上に、プリントやら、何やらが入っている袋と、何やら小さな小包を置いた
俺は、その小包が、気になったが、あえて、何も言わなかった
一通り、連絡を終え、ほぼ意味のない『先生のお話』が終わる
「えー、今日は、非常に悲しいことがあった」
そう話し始め、小包の中身を取り出す
「あっ」
小さく声が出た



