バレンタイン戦争







俺たち4人が、屋上で飯を食っていることは、クラスの中では、結構知られていることだった


視線が集まる


俺たち4人....いや、多分、下駄箱にまだチョコが入っているテツ以外の3人は、急いで、カバンの中を探り始めた

結構深い場所に入れたから、見つかりにくい

焦りばかりが、先に立つ




「「あった!!」」

「俺のは、下駄箱のなかでーす」


ま、間に合わなかったかぁ.......


「ふむ、ということは、......」



クラス中の目という目が、俺を見る



「あ、あの時」


チャイムが鳴って、カバンを引っ掴んで、来たことが、思い出される



「小坂ぁ、テメーか、俺の愛のこもったチョコを捨てやがったのはぁ」


両手の指をバキバキならしながら、野田が近づいてくる

俺は声も出せなかった