何よりも甘く切なく

オレは柔らかいウェーブの黒髪を撫でていた手を、ピタリと止めた。


「何ですか?」


「あのね…一昨日スポンジで泉未とリエイ君が来る前に、私も容子と清華と色々話したんだけど………」


甘木先輩はジッとオレの目を見つめ、少し緊張気味だったみたいだが、続きを話した。


「私はね?今の泉未で充分なの。ケンカが強くなくたって、何だって―――泉未は泉未だもの。世界にたった1人しかいない」


キュッ…


オレの背中に回っていた甘木先輩の手が、またオレの制服を握る。


「だからムリしたりしないで。もう100%以上好きなんだから……」