何よりも甘く切なく

こっちにしては『大胆』なんだけど、甘木先輩にとっては『お願い』か………こりゃまたスゲェ違いだな。


だけど聞いてしまうオレは、やっぱり甘いのかな?


「分かりました」


オレは甘木先輩を抱きしめていた腕に力を込めて、今までよりも強く先輩を抱きしめた。


甘木先輩からシャンプーか何だか分からないが、これまた甘い香りがする。


「フフフ~~~♪泉未ポカポカしてて温か~~い。眠くなりそう」


「頼むから寝ないで下さいね。お互いに危なくなりますんで」


先輩の寝込みを襲うオオカミにはなりたくなかったので、素早く頼んだ。