何よりも甘く切なく

逃げてちゃダメなんだ。


オレは結局、甘木先輩に嫌われるのが嫌で、勝手な事しちゃったけど……また同じ様な事があったら、今度こそ全力で守ればいい。


また失態見せたらどうしようって悩むより、そっちの方が――――…カッケーじゃん?


「後で甘木先輩に、電話してみる。で、きちんと向き合うよ」


オレが軽い微笑みを浮かべながら告げると、リエイは明るく親指を突っ立てた。


「よしっ!!さすがオレの親友!頑張れよ!!」


……リエイの説教のお陰で、先輩と向き合う覚悟出来たけど………


やっぱりコイツは、何だかムカつくヤツだった。