何よりも甘く切なく

喋り終わってハァハァと肩で息をしていると、窓に反射した顔が赤く染まっていた。


オレ……何お店の中で叫んでんだ………


オレ等の他にお客さんいないからいいけど、店員さんがポカーンとオレを凝視している。


急に恥ずかしくなったオレは、髪の毛をグシャグシャに掻き乱した。


「――――だったらどうして、傍にいないんだよ」


「えっ……?」


不意にリエイのいつもより低い声がして、視線を前に向けると、なぜか不機嫌な黒いオーラを放つリエイと目が合う。


「だったらどうして、甘木先輩の傍にいないんだよ、お前はっ!!」